宇久田税理士事務所発行の事務所通信 とらい&GROW437号(2024年9月)

ご近所の花屋さん(閉店を惜しむ)

お盆の飾りつけを買いにいつもの花屋さんに行きました。若奥さんが言うのです。「長いこと、良くして下さってありがとう。実は今月末でお店を閉じることになりまして・・・・・・。」
街の小さな花屋さん、夫婦二人で仲良く店をやってこられて、「こんな店こそ続けてほしい。」と仏壇の花はなるべくそこで買うようにしていました。

実はこのお店いつまで続けられるのかとひそかに思っていたのです。ついについに・・・・・私は今の世相を恨みました。この若きご夫婦どんなにお店の将来の夢を語り合ったのか。何か手はなかったのか。私は悲しくなり店を出ました。

私は仕事柄、個人店の現今の厳しさを知っているつもりです。出来ることは限られていますが、仕事を通して支援を欠かしません。

弱肉強食、大は小を駆逐する。行き過ぎた資本主義が頭をよぎります。個人店が大きなものに飲み込まれ、その大きなものもやがて他の侵攻勢力によって飲み込まれていく姿は一体何のための競争か。

考えてしまいます。そこにしあわせ存するのでしょうか。

良き競争と悪しき競争、悪しき競争の代表例はいくらかでも隣の店より安くの安価競争です。安価競争のとどのつまりは忙し貧亡、安く懸命に働き、忙しい忙しい。そしてその先には破綻が待っています。忙し貧乏は誰も幸せにしません。

そこで先の花屋さんご夫婦、今回のお店の閉店には苦労もあったでしょう。しかし、きっと無駄ではない。きっと活きる苦労になると思うのです。将来。

小資本で大資本に打ち勝つ方法、一言では言い表せませんが、只今それを求め一所懸命です。その唯一は「独自性」だと思います。
独自性とは特徴を持ったお店づくり、このテーマにひとつの正しい答えはありません。

皆それぞれ違います。底流に流れる理念は、「無理に大きくしない。」ということでしょうか。
このテーマに沿った答えを求めて、日夜努力いる自分です。

(宇久田 進治)